|
・ |
赤ちゃんは世界を探検する存在であり、探検(探索行動)による発見は、脳に多大な報酬をもたらし、次の探検への基盤になる。しかし、身体に不自由のある子どもたちは、自らの行動によって環境に働きかけることができない。Butlerは20~36カ月の乳児であっても電動移動機器を用いての移動は可能であると報告している。
主体的に動くことにより自立度は高まり、無力感の軽減、社会性や情緒、認知発達の機会が促されることもわかってきた。 |
|
・ |
平成16年、幼少期の移動経験を実現するため、様々な姿勢で乗ることが可能なMultilocomotorとPCSS(体重の免荷と姿勢制御をサポートするための機器)を研究開発した。 |
|
・ |
姿勢制御機器・移動機器を利用する中で、子どもたちは環境に対して積極的に探索を始め、運動障害の変化よりも早く人との関係性が豊かに育まれていく様を目の当たりにした。 |
|
・ |
平成19年、滋賀県立大学工学部システム工学科と更なる機器開発と支援方法を確立するため、新たなプロジェクトとしてKids Loco Projectを開始。 |
| |
・ |
平成20年、三菱財団より、「重度脳性まひ児に対し早期移動経験を行うことで育まれる、認知・社会面の発達を通し、新たな援助・支援方法を研究する」で助成金を得た。本研究の成果は、平成20年日本赤ちゃん学会自主シンポジウム、平成23年リハビリテーション工学カンファレンスで発表、平成24年のリハビリテーション・エンジニアリングに「幼少期に電動移動遊具を与えることで起きる変化」を投稿した。 |
| |
・ |
平成24年、(公財)ダイトロン福祉財団第11回障害者福祉助成金を得て開発したKids Loco2台を購入し、貸し出しを行っている。 |