受賞者紹介 (第5回受賞当時)
佐々木 正美氏 (東京都、66歳) 
 ■ 現 職
川崎医療福祉大学医療福祉学部医療福祉学科
学科長・教授
 ■ 略 歴
佐々木 正美氏 (東京都、66歳)
1971年〜1976年 国立秩父学園医務課勤務(厚生技官)
1976年〜1995年 公益財団法人神奈川県児童医療福祉財団・小児療育センタ−所長
1983年〜現在 全国情緒障害研究協議会顧問
1987年〜現在 社会福祉法人横浜市リハビリテ−ション事業団非常勤参与
1989年〜現在 社団法人日本自閉症協会理事
1990年〜現在 社会福祉法人横浜やまびこの里理事
1992年〜現在 ノ−スカロライナ大学(チャペルヒル)医学部精神科臨床(非常勤)教授
1994年〜現在 神奈川県障害者施策推進評議委員(同会長)
1997年〜現在 川崎医療福祉大学医療福祉学部医療福祉学科 学科長・教授(医療福祉概論)
 ■ 主要な活動実績
(1) 小児医療相談センタ−(横浜市)所長時代、児童精神科医師としての医療的役割だけでなく、障害児の教育、地域生活、職業、家族援助まで、全体像を見た活動に力を尽くす。
 特に、自閉症に関しては親を共同治療者としての初めての実践者である。
(2) ノ−スカロライナ大学における自閉症TEACCH(ティ−チ)プログラムの我が国への紹介は、それまで困難を極めていた治療と教育に光明を与えるものであった。
(3) 最近のTEACCHの紹介では、自閉症を障害として克服し治療すべきものではなく、自閉症の文化としてとらえ、彼らの文化を理解し、共存するという方向性を示し、また一歩、障害者援助の考えが前進した。
(4) 単に医師としての活動に留まらず、一貫して社会的弱者の立場に立って活動を続ける。
(5) 成人した自閉症の人たちのため、横浜市自閉症児者親の会と共に施設(現、東やまた工房)建設に協力した。
 ■ 今後の活動
(1) ノ−スカロナイナ大学精神科TEACCH部臨床教授に就き、TEACCHの日本への紹介につとめ、今後、その役割はますます大きなものが期待される。
(2) 自閉症に限らず、広汎性発達障害や多動性障害、行為障害などを持つ幼児・学童の療育や教育へのサポ−トを親、教師、心理職等と連携して積極的に進める。
(3) 発達障害児に限らず、社会的環境の変化の中で、混迷しがちな一般家庭の子育てについても、積極的に関わって、実践的な子育て支援を推進する。
(4) 川崎医療福祉大学では、療育援助の専門家の育成に力を注いでいく。