受賞者紹介 (第17回受賞当時) |
島田 司巳 氏 |
■ 現 職 |
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滋賀県むれやま荘 総合施設長 |
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■ 略 歴 |
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昭和41年 |
京都府立医科大学大学院卒業(医学博士) |
昭和45年 |
舞鶴赤十字病院小児科部長 |
昭和46年 |
京都府立医科大学小児科講師 |
昭和50年 |
滋賀医科大学小児科助教授 |
昭和53年 |
滋賀医科大学小児科教授 |
平成12年 |
同大学名誉教授 |
平成12年 |
滋賀県立むれやま荘所長 |
平成23年 |
同むれやま荘総合施設長 |
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■ 主要な活動実績(推薦書より) |
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滋賀医科大学赴任後間もなく、第一びわこ学園(当時)で医療の一端を支援する中、重複障害児や重症心身障害児のことは小児科臨床研修の中で経験しなければならない必修分野であることを強く印象付けられる。小児科に第一期卒業生を迎えるのを機に、初期臨床研修期間内の3〜4ヶ月間を、県内の重症心身障害児3施設の何れかにおいて研修することを制度化し、以後、約20年継続して実施。これは今日の障害児者医療や福祉行政をライフワークにする人材の育成となり、県下の重症心身障害児施設の医師不足の長期的な緩和、施設の医療・療育の向上に繋がっている。 |
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滋賀県立むれやま荘では、脳血管障害などにより、急性期医療と急性期リハビリテーション(以下、リハビリ)等を終えた中途障害者の方々の自立度を高め、より豊かに社会参加していただくためには、障害を治すことを主目的とした医療的リハビリではなく、残された機能を高め、社会資源、福祉用具や制度などを利活用して訓練する社会リハビリがより重要と認識し、ICF(国際生活機能分類)の概念を取り入れた社会リハビリを実践、主導してきた。 |
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高次脳機能障害については、支援の実践面では未だ多くの課題は残る。むれやま荘では、当事者、家族や有志を中心とした脳外傷友の会「しが」の研修事業などに積極的に支援・協力するとともに、併置された滋賀県高次脳機能支援センターと連携して支援を行ってきた。また、支援方法が十分確立されておらず、障害の特性から生活支援面で多くの困難を伴うため、全国的に受入れ施設は少ないが、むれやま荘での受け入れを積極的に主導し、職員の研修を重ねながら支援に取り組んできた。 |
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■ 今後の活動(推薦書より) |
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医療リハビリ(急性期及び回復期リハビリ)で成果の得られなかった障害者には社会モデル的支援がより重要である。その役割の主要な担い手は福祉関係者で、医療者はその協力者であることを理解して頂くことが、医療と福祉の正常な連携を可能とする最初のステップだと考えている。 |
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ICFの視点に立った社会リハビリは自らも研鑽を重ね、実践と啓発・普及活動を継続したい。 |
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高次脳機能障害者への支援体制等は一歩でも前進させるよう、むれやま荘等との連携を図りながら、支援対策検討や地域支援体制の整備に取り組みたい。 |
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重症心身障害児者支援については、設置母体の枠を越えた更なる有機的な連携が前進するようモラルサポートを続けるとともに、重症心身障害児者が安心して在宅医療が受けられる体制整備がされるよう微力ながら協力したい。 |
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