受賞者紹介 (第13回受賞当時)
寺谷 隆子 氏 (東京都・68歳)
 ■ 現 職
社会福祉法人 JHC板橋会 理事 
山梨県立大学特任教授
日本社会事業大学および東京家政大学 非常勤講師
 ■ 略 歴
1973年3月 立正大学大学院修士課程修了
2006年3月 日本社会事業大学社会福祉学博士学位取得
1995年〜2000年 社会福祉法人JHC板橋会設立、理事長に就任
1998年〜2006年 日本社会事業大学社会福祉学部援助学科教授 
2006年〜2008年 日本社会事業大学客員教授
2007年〜2009年 山梨県立大学人間福祉学部教授
 ■ 主要な活動実績
1983年7月、精神病院ソーシャルワーカーのボランティア活動として、板橋区内関係専門職研究会と保健所デイケア利用者OB会を母体とした非営利団体
「JHC板橋」を設立し、運営委員会代表に就任。同年9月、地域拠点の第一号となる「大山作業所」を開設。
13年後の1996年に社会福祉法人「JHC板橋会」を設立して理事長に就任。
2008年12月、JHC板橋25周年を機に理事長を辞任。以後理事として法人本部事業の渉外、教育研修、事業開発等に専任。
JHC板橋の25年の活動を通じ、「相互交流と地域貢献への挑戦」「相互支援システムへの挑戦」「参加・協働ネットワークへの挑戦」を伴った参加・協働型の包括的地域生活支援システムづくりに取り組んだ。
@ 「相互交流と地域貢献」…支援技能(SST・ピアカウンセリング)と相互支援の開発 
A 「相互支援システムの構築」…ピアサポートを確立して日本初のクラブハウス開設等、参加・協働の地域生活支援システムの基盤を創る。 
B 「参加・協働のネットワーク拡大」…地域生活支援ネットワークを拡大して普遍化を促進する。 
 ■ 今後の活動
精神障害者の課題に挑戦してきた経験を生かして、相互支援システムを構築し、支援ネットワークの拡大を求めてきた。生活や人生で他者の支援を必要とすることは誰にもあることで、その経験を生かす機会と場がエンパワメントであり、誰もの願いであることを住民との相互交流で学んできた。
JHC板橋の「こころの樹」は、自助、互助、公助の異なる機能のパートナーシップを反映して、領域や立場を問わず立ち寄り、交わって地域の力を実感するもので、JHC板橋の事業活動が、課題に直面している人も、そうでない人も、誰もが安心して互いの経験を語り、聴く、相互関係の中で、頼りにし合う機会と場となっていくことを願っている。