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(1) |
知的障害の主要な特徴には「新しい環境への不適応」があり、指導の一貫性が特に求められることを重視。一貫した療育体制を幼児期から成人期に至るまで整備発展させることにより、知的障害施設における療育体制を確立した。 |
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(2) |
知的障害の児童施設で中核的な重要性をもつ養護学校との連携にあたり、訪問教育制度のもと、弘斉学園のディケアプログラムと融合させた療育形態を創設。
これにより施設・学校それぞれの長所が相乗し、重い発達障害児に有効作用するシステムが構築された。 |
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(3) |
知的障害児の早期療育は、その可塑性の大きさから予後に大きな影響力を持つため、独自の手法による母子訓練制度(3ヶ月間)を導入。これにより早期母子援助論を深化させた。 |
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(4) |
知的障害の援助論のうち、実効的で特色ある身辺処理指導論を確立したほか、個々人に合わせたプログラム開発等による作業学習体系の整備など、実践に裏付けられた独自の施設処理論を作り上げた。 |
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(5) |
知的障害者の社会参加に積極的に取り組み、通勤寮等の先駆的導入などにより重度者や自閉症も含めた「地域での就労」に成果を上げた。 |
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(6) |
入所施設の最大の弱点が「家庭との距離」にあることを指摘し、両親教育・各種相談活動の積極的実施による「参加型」の父母の会組織化に力を入れた。 |
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(7) |
今日の知的障害分野における主要なテ−マのひとつである「強度行動障害」に関し、その概念の成立から援助論の整備に至るまでの中心的な役割を果たした。 |
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(8) |
弘斉学園における療育実践を整理し、対外的に提供していく「こうさい療育セミナ−」等を通じた研究活動及び研修活動を推進した。 |