受賞者紹介 (第10回受賞当時)
谷口奈保子氏 (東京都・63歳)
 ■ 現 職
特定非営利活動法人ぱれっと 理事
社団法人日本知的障害者福祉連盟 理事
 ■ 略 歴
谷口奈保子氏 (東京都・63歳)
1976年 病院ボランティア・青鳥養護学校で先生ボランティアを始める
1981年 明治学院大学福祉学科卒業
1983年 「ぱれっとを支える会」を設立し、代表に就任
2002年 特定非営利活動法人ぱれっと」に改組、
理事長就任
2004年 特定非営利活動法人SIJ理事
2005年 社団法人日本知的障害者福祉連盟
 理事に就任、現在に至る
2006年 特定非営利活動法人ぱれっと理事、現在に至る。
 ■ 主要な活動実績
1983年、「渋谷」という都市型の地域で、知的障害者の居場所づくりを目指し、ボランティアの学生や若者を巻き込み、「たまり場パレット」を設立。以来20年以上、手作りで暖かな雰囲気のもと、知的障害者が安心して過ごすことのできる豊かな”たまり場”を提供してきた。
1985 年、「食べ物を扱うことや接客業は福祉作業所には無理」との周囲の声をよそに、「障害福祉が自ら事業を興し、利益を生み出す時代へ」という考えのもと、知的に障害のある人たちがクッキー・ケーキを製造販売する福祉作業所「おかし屋ぱれっと」を設立。現在へ続く新しいタイプの作業所の先駆けの一つとなった。
「おかし屋ぱれっと」は、設立当初より企業としての経営を意識し、その結果、全国の作業所の水準よりかなりの高額の工賃を利用者に支払ってきた。1991年には、障害者や外国人がともに働くレストランを設立、株式会社として補助金に頼らず経営を続けるなど、「福祉に、発想の転換を!」をキーワードに、いつも前向きで時代の先端を行く取り組みを展開し、多方面に影響を与えている。
 ■ 今後の活動
スリランカ料理のレストランを開店したことをきっかけに交流を深め、スリランカに、当地の知的障害者が働く作業所「Palette」を開所した。おかし屋ぱれっとのノウハウをもとに、クッキーづくりなどの仕事が当地に根付くよう奮闘中。また、当地の障害のある人たちが安心して暮らせるよう、グループホーム建設などを考えている。
東京恵比寿で「誰もが利用できる、誰もに優しい」ホテル建設プロジェクトに中心メンバーとして参画。障害者の雇用の場と、ユニバーサルデザインの拡大につなげていきたい。
(社)日本知的障害福祉連盟理事として、「知的障害者アジア会議」プロジェクトに参画。2007年の台湾での会議を成功に導きたい。